不眠症を直すのは難しいこと、と思っていませんか?たしかにそんなに簡単に解決できる問題ではありませんが、原因が特定できれば、不眠症の対策方法もわかってきます。それぞれの原因に合わせた不眠症の対策法を提案してみますので、実践できることからやってみましょう。原因となっているもの以外の対策方法でも、効果的と感じるものがあれば取り入れてみてください。いくつかの方法を組み合わせて実践していくのがおすすめです。
これらの原因から、それぞれに適した対策法を伝授します。
- ストレスを溜め込まない&解消法を見つける
- 生活リズムを整えるためにルーティン表を作る
- 朝一番にカーテンを開ける習慣をつくる
- 寝る前にコーヒー(カフェイン)を飲まない
- 昼寝をなるべくしない
ストレスを抱えると交感神経が活発になるので睡眠の妨げとなります。ストレスを抱えないということが一番大切になるので、“自分なりの”ストレス解消法を見つけましょう。ただし、ストレス解消法は人によって異なるので何がいいのかは一概に言えません。よく利用されるストレス解消は、スポーツやスポーツ観戦、カラオケ、買い物、ペットとのふれあい、旅行、散歩、ひなたぼっこ、入浴、足浴、読書、絵画、深呼吸、などです。新聞紙を破ったり、イライラすることことを書道で書いてみたり、車の中で大声で歌ってみたり、泣きじゃくってみたり、好きな歌手のPV動画をみたり、お部屋の模様替えをしてみたり、コンサートに行ったり、ネットサーフィンをしたり、クラブに行ってみたり、思い切って髪型を変えてみたり、考えられるストレス解消法は無限にあります。
シフト制で働いていたりすると生活リズムが乱れやすいです。残業が多い方も生活リズムが乱れやすいです。また、飲み会、食事会の多い方も乱れやすいですね。生活リズムを整えるために、ルーティン表を作って、事前に1日の行動を決めておくといいです。一度決めたらなるべくルーティン表どおりに動くようにしましょう。起きる時間と寝る時間、さらには食事の時間、運動の時間を最低限記すようにしましょう。これだけで生活リズムが整いやすくなります。
不眠症の原因でも書きましたが、私たちには体内時計があり、体内時計は1日25時間で1時間のズレがありますが、1時間のズレは朝に太陽を浴びることによって1日24時間の体内時計にリセットすることができます。なので、朝起きたらまずカーテンを開ける習慣を作ってみましょう。たとえ、雨の日でも曇の日でもカーテンを開けて外の光を浴びることが大事なので、天候に関係なくカーテンを開ける1日からはじめるようにしてみましょう。
コーヒーなどに含まれるカフェインには眠気を覚ます効果がありますので、お昼時の眠気覚ましに使うのはいいですが、夜寝る1〜2時間前はカフェインを摂らないようにしましょう。カフェインはコーヒー以外にも、玉露、抹茶、栄養ドリンク、コーラ、紅茶、緑茶、ウーロン茶、麦茶など身近な飲み物にも含まれるので注意が必要です。基本的にお家ではお水を飲まれるようにするのが理想的です。疲労回復に役立つ炭酸水でもいいでしょう。
昼寝をすることで脳が活性化されると言われているため、あえて、昼寝をされる方もいますが、不眠症の方は昼寝はしないほうがいいです。特に長時間の昼寝はNGです。昼寝をすることで休息が十分に満たされてしまい、夜になっても寝ることができなくなってしまいます。当然のことなのですが、これをやってしまいがちな方は意外と多いです。一度寝たら何時間も寝てしまうようなタイプの方は、昼寝をしないのが一番の対策となります。ベッドやソファーで過ごすと昼寝をしやすくなってしまうので、地べたに座るようにしたり、チェアで過ごすようにしてみるといいです。
- “徐々に”運動不足を解消させる
運動は体の疲れを引き起こし、眠りにつきやすい環境を作ることができます。よく運動をした日はよく眠れますよね?不眠症の方でも運動をすれば、快眠に導ける可能性は高いです。そのためにも継続的に運動を続けることをおすすめします。運動を続けると血行が良くなり、体温が上がりやすくなるのでそういった点からも睡眠障害の克服に役立ちます。運動が苦手な方がはじめから激しい運動をやると必ず途中で挫折してしまうので、最初はウォーキングなど軽めのものからでいいです。慣れてきたらジョギングなどより体を使う運動を取り入れてあげると運動不足は解消されてきます。ただし、寝る前に運動を行なうと交感神経が活発になりますので、寝る前の運動は避けたほうがいいです。
- 栄養バランスを整える+トリプトファンを摂る
大前提として食事は栄養バランスを整えることが大事になります。最近は低炭水化物ダイエットが人気ですが、炭水化物(エネルギー)が不足すると夜の睡眠を妨げる可能性が出てきますので、炭水化物も少量でいいので取り入れながら栄養バランスを保つようにしましょう。そして、トリプトファンという必須アミノ酸を食事から多く摂るようにしてください。トリプトファンは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促してくれます。トリプトファンは食べ物なら肉類や赤身魚、納豆、チーズ、そば、ひまわりの種、バナナ、飲み物なら豆乳や牛乳に多く含まれています。トリプトファンはサプリメントで摂るのが最も手っ取り早いです。
- 間接照明を使って寝る準備を整える
- 真っ暗にして寝る
- 寝る直前にPCやスマホを見ない
- 気温・室温に合わせた寝間着を着る
- 寝る前にホットココアを飲む
- 音楽を聴く
眠れない人にやってもらいたいのが間接照明の導入です。間接照明は本照明に比べると明るさが弱いものが多いです。寝る前に徐々に明るさを落としていくことで、脳の働きを弱め、副交感神経を優位にできるので、眠りにつきやすくなります。最近だと暗さを調節できるような照明器具も多いので、寝る時間に向けて徐々に明かりを落として眠りにつきやすい環境づくりをしてみましょう。
真っ暗にして寝るのが怖いという方は少なくないです。ただ、光は脳を興奮させて睡眠の妨げとなるので、間接照明を使いながらも、なるべく照明は暗くしたほうがいいです。ということは、カーテンも閉めて寝たほうがいいわけです。カーテンを閉めないと朝日が入り込んで予定よりも早く目覚めてしまう可能性があります。暗いのがどうしても怖いのであれば、タイマーつきの照明に買い換えてみたり、もっと手軽なものだとコンセントに差すタイマーつきのプラグなどもあります。
最近多いのが、寝る前のスマホいじり。これは不眠症の方は即効やめるべきです。スマホやPCなどから発せられる青い光は脳を興奮させて睡眠の妨げとなるので、寝る30分前から見ないようにしたほうがいいです。本当は1時間ぐらい前から見ないようにした方がいいです。
実は寝間着も質の高い睡眠を手にするために大きなポイントになってきます。大前提として、冬は温かくすること、夏は暑すぎないようにすることが大事になってきます。ただ、夏の場合は、エアコンを利用されることもありますので、その場合は体を冷やし過ぎないように注意しましょう。エアコンの温度が低すぎたり、高すぎたりするのも睡眠障害を引き起こす原因となります。寝間着の素材にもこだわってみましょう。寝るときは汗をかくので汗を吸い取れる=吸汗性の高い素材を使った寝間着を選んであげるようにすると寝苦しくなって起きることも少なくなります。
ココアはカフェインを含む飲み物で寝る前は避けたい反面、トリプトファンという必須アミノ酸が含まれる点に注目です。トリプトファンはセロトニンという脳内物質を分泌させる働きがあり、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促すので、実は質の高い眠りを誘ってくれます。ココアは、ホットで飲むことで体の冷えを改善させることもできるので、寒い時期には特におすすめです。ダイエットに気を使っている方は、砂糖の入れ過ぎに注意しましょう。ココアよりも効率良くトリプトファンを摂るならサプリメントがおすすめです。
激しい音楽はダメですが、静寂な音楽を聴くことで精神的にリラックスでき、自然な眠りを誘うことができるようになります。もちろん、激しい音楽ではなくて、ゆったりとした音楽がおすすめです。「聴くと10分以内に眠くなる」と話題になっている音楽があるので、気になる方はチェックしてみてください。概要にフリーダウンロードのリンクが設定されていますので、音楽プレイヤーなどにも取り入れることができます。音量が大きいと眠れなくなりますので、音量は小さめにして聴くようにしましょう。
- 周囲の雑音をシャットアウトする
- 寒い時期はお風呂はシャワーだけでなく入浴もする
- 睡眠時間は6〜7時間、多くても8時間までとする
- 寝る前にトイレに行くor水分補給を控える
周囲の雑音によって不眠症に悩まされる方は、まず自分できることをしましょう。寝るときはちゃんとテレビを消していますか?テレビの音で夜中に起きてしまうような方は意外と多いです。テレビは雑音でしかないので、消して寝るようにしましょう。隣人、上の階の人、屋外など周辺の騒音に悩まされている場合は、耳栓を使うことをおすすめします。すぐに耳栓を用意できない場合は、カナル型イヤホンを耳栓代わりに使うのがおすすめです。ただし、耳栓を使うとアラームが聞こえなくなりますので、スマホのアラームを使う場合はバイブレーション機能もオンにした方がいいですね。
睡眠の質を高めるためには、体を温めることが大事になります。手っ取り早く体を温められるのがお風呂になるわけですが、シャワーだけでは体はなかなか温まりません。入浴までされるのが理想的です。40度未満のぬるいお湯なら15〜20分程度、42度前後の熱いお湯なら5分程度を目安に入ってあげることで体温が上昇し、眠りにつきやすくなります。ただし、入眠直前の入浴は寝付きを悪くする可能性がありますので、最低でも寝る2〜3時間前には入浴を済ませたほうがいいです。ということは、朝入るのはもってのほかということなんですね。
不眠症の方に意外に多いのが寝過ぎというパターンです。次の日、朝早く起きないといけないとします。でも、その日は昨日の夜から昼ごろまで寝ていた、といったように、寝すぎてしまうと次は夜の寝付きが悪くなって、朝起きるのが大変になってしまいます。寝過ぎは不眠を繰り返すと思ってもらいたいのです。人間の睡眠時間の理想は6〜7時間だと言われていますので、長くても8時間までとして、アラームを使うなどして寝過ぎないようにしましょう。睡眠改善サプリメントや睡眠改善アプリをうまく利用されるのもおすすめです。
尿意を催すことが睡眠の妨げとなっている場合は、まずは寝る直前にトイレを済ませるようにしてみてください。そして、寝る前の水分補給を控えることが大事です。寝ている間には体が乾くので水分をまったく摂らないのも良くないのですが、睡眠の妨げになるぐらいなら摂る量は控えたほうがいいです。夜に摂れない分は朝に飲めばいいわけですからね。頻尿はサプリメントで解消させることもできます。